倉庫を借りる前に内見でチェックしたいポイント

倉庫を借りる前に内見でチェックしたいポイント

倉庫を借りる際には、仲介する不動産会社が用意する案内チラシがいかに写真満載で優れていても、内見をしっかり行って見落としを無くす必要があります。しかし、内見を何も準備せずに行うことは、見落としの原因となりかねません。そこで、倉庫を借りる前にどのような点に注意して内見を行えば良いのか、内見を行う理由とともに解説します。

賃貸契約前に内見をした方がいい理由

倉庫は住居とは異なり用途に合った使い方ができなければ、賃貸契約を結ぶ意味がありません。賃貸借契約が必要な倉庫は不動産会社の仲介を受けることが多く、不動産業界では案内チラシよりも現況が優先されるという業界ルールがあります。つまり、倉庫の案内チラシに掲載している内容に間違いがあっても、現状貸しとなるために法律上説明義務がある内容以外は、現地の状況が優先される決まりです。

このため、図面だけ見て賃貸借契約を結んでしまうと、実際に訪れたら用途を満たさないといった状況が生まれてしまっても自己責任となるわけです。よくある例として、案内チラシに掲載されている写真が現在の状況ではなく、過去に撮影されていて前の利用者が原状回復をしっかり行っていない可能性すらあります。

そこで、少なくとも案内チラシの通り目的の用途として使えるのか内見で確認してから賃貸借契約を結ぶことが、納得して倉庫を借りるためには必要なことです。

内見するときにあると便利な持ち物

倉庫の内見は住居の内見とは異なり、可能な限り2人以上で訪れることがポイントです。なぜなら、室内だけでなく周辺環境や出入り口といったメジャーを2人以上で持って測るケースが多いからです。

そして、内見の結果を総合的に複数の視点でチェックした上で申し込みに進むか決める必要があります。そこで、2度手間とならないようにするために、以下のような持ち物を用意しておくと内見をスムーズに進められるはずです。

スマートフォン

多機能化が進んでいてアプリにより機能追加できるスマートフォンは、倉庫選びの際に内見で便利なツールとなります。ジャイロ機能を搭載していれば方位磁石の代わりとなるだけでなく、電気が通っていない場所であってもライトアプリにより簡易的な懐中電灯代わりとなるはずです。

スマートフォンには標準でカメラ機能が搭載されており、静止画と動画撮影により内見後に最終判断をする前の見直しを行えます。内見時に気が付かなかったことを後から写真と動画で確認できるので、借りたい倉庫の候補が複数あるなら比較材料集めに使いましょう。また、メモ機能やテレビ電話機能により内見に来られなかった人へ意見を求められます。

方位磁石とメジャー

倉庫の内見で方位磁石とメジャーが必須となることは、住居用の賃貸物件の内見よりも更に大きな意味を持ちます。なぜなら、倉庫は居住目的とは異なり外部との荷物の出し入れを考えなければならないからです。扉の寸法計測にメジャーが必須となるだけでなく、トラックの出入りがスムーズにできるのか隣接道路まで考慮しなければなりません。

倉庫敷地への入り口寸法だけでなく、接する道路の道幅により入れるトラックのサイズが変わります。4m道路と6m道路では進入可能なトラックサイズが異なるだけでなく、毎回道幅が原因で搬入出に手間が掛かることは面倒です。また、フォークリフトが必要な荷扱をするならば、大型トラックとしてウイング車が旋回出来る場所が必要と考えられます。一方、方位磁石に関しては窓から入る紫外線の影響や冷暖房設備にかかる負荷を計算する際の参考になるはずです。

間取り図面とメモ用紙

倉庫の間取り図面を案内チラシとして受け取っているならば、内見時に忘れずにメモできる状態で持ち込みましょう。なぜなら、間取り図面が必ずしも正しいとは限らず、相違点を順次書き込みすることで後から見直して賃貸借契約を結ぶか後から判断できるようになるからです。

方位が図面と合っているか確認し、間取り図には記載されていない倉庫の間口や床面の耐荷重といった項目まで内見時に確認します。不明点がある場合には不動産会社へ随時問い合わせ依頼を行い、最終判断は全ての不明点を確認し終えてからにしましょう。また、間取り図面が用意できない場合や、書き込み不可の場合もあるのでメモ用紙に逐次内見時気になった部分を記載する慎重さが求められます。

都市計画図または用途地域マップ

倉庫の用途は多様化しているので、使用目的に合った使い方を本当にできるのか倉庫がある場所及び周辺の用途地域を確認しておく必要があります。市町村ごとに定められている都市計画図または用途地域マップを用意して、内見時に倉庫がある場所自体が目的の用途に適しているか自分の目で確かめましょう。

例えば、飲食店を開ける場所には用途地域による制限があり、道の反対側が通学路や保育園といった状態では大型トラックを頻繁に使う用途ではリスク計算が必要です。不動産会社から利用用途に合った倉庫と紹介されても、最終的に借りる側が周囲の状況を把握した上で判断します。

内見時にチェックしたいポイント

実際に倉庫の内見へ訪れる際には、見忘れたといった箇所が無いように事前チェックしておくと失敗しません。倉庫を借りる際には、何のためにどれくらいのスペースが必要となっているのか、しっかり把握した上で納得して賃貸借契約へ進むために内見は欠かせません。そこで、少なくとも以下の項目については最低限確認しておきましょう。

用途地域

倉庫には様々な利用方法があるので、同じ広さの倉庫であっても用途に適さないことがあります。なぜなら、倉庫を借りたら何をしても構わないわけではなく、倉庫が建てられている場所により都市計画法に基づいた用途地域が土地自体に設定されているからです。

アパレル商品の在庫を保管するといった用途ならば、基本的に用途地域を気にする必要はありませんが、倉庫を飲食店や作業場として使うために借りる場合には用途地域の影響を受けます。中でも飲食店を開くためには、低層住居専用地域に気をつけなければなりません。

住宅街で高さ制限がある低層住居専用地域は、静かな環境を前提としているので飲食店として営業するためには兼用住宅でお店が50㎡以下かつ建物の延べ面積の2分の1未満のものという制限を受けます。つまり、自宅の一部が飲食店スペースとなっている小規模店のみ営業可能となるわけです。

倉庫として貸し出されるタイプでは、兼用住宅という例は滅多に無いので実質的に低層住居専用地域にある倉庫では飲食店営業はできないと考えて構いません。また、用途地域は地方自治体が状況に合わせて指定を変えることがあるので、倉庫の利用目的に合っているのか用途地域を都市計画図または用途地域マップで確認しましょう。

内装

住居とは異なり倉庫は住むわけではありませんが、内装の確認を内見時にしっかり行う必要があります。なぜなら、建物を外観だけ確認してもシャッターや出入り口の幅と高さの内寸を計測できないからです。また、倉庫内の内装がどのようになっているのかという状況確認は、梁と柱がどこにあるのかという確認を合わせて行います。

特にパレット積みしたいと考えている場合には、梁と柱により倉庫内で実際には使えないスペースが発生することが珍しくありません。利用用途に倉庫の内装が合っているのか自分の目で確認することは、案内チラシに掲載されている写真だけでは分からない質感や写真には捉えられていない部分をチェックできるメリットがあります。

また、事務所や飲食店といった倉庫を荷物の保管以外の用途で使いたいならば、壁と床の内装工事を別途必要とするのかといった確認も欠かせません。

設備

倉庫の内見時に確認したい設備は、事前に何をチェックしたら良いのかリストアップしておくと効率的です。なぜなら、後から未確認であったことが発覚すると、もう一度内見予約を取る必要が出てしまうからです。そこで、倉庫設備の確認には、少なくとも以下のような項目を意識してチェックしましょう。

  • 電気の容量が用途に合っているか
  • 空調設備が十分整っているのか
  • 耐荷重の制限について
  • 倉庫内の照明が十分あるのか

内見時に電源コンセント位置を確認することは誰でも行いますが、忘れがちなこととして電気の容量確認が挙げられます。倉庫内でフォークリフトや作業用の機械を設置する場合、高電圧を使用したり大電流が必要となったりすることが珍しくありません。

配電盤を確認して最大で使用可能な電気容量が不足している場合、改めて借りる側が工事費用と申請費用を負担して電気容量を増やす工事をしなければなりません。そして、電柱から別の電線を引き込みしなければ間に合わないこともあるので、賃貸借契約前にかかる初期費用にも関わる重要なことです。

一方、空調設備の能力確認や耐荷重に関しては、内見結果により該当倉庫を借りるかどうかの判断に影響します。このため、内見時の設備確認は倉庫選びの際に極めて重要な項目となるわけです。

アクセス

借りた倉庫は繰り返し利用しなければ勿体ないので、荷物の出し入れや使用頻度が高いほど賃料が割安に感じられます。倉庫を料金だけで選んでしまうと、交通アクセスが悪い場所で使いにくいといった問題が発生しかねません。そこで、倉庫の内見時は周辺道路のアクセス状況をしっかり確認しておく必要があります。

アパレル商品の在庫保管場所や大型什器を保管する場所として使うならば、トラックの出入りがスムーズな道路環境が望ましいです。倉庫の出入り口だけでなく搬入出するためにトラックや大型バンで倉庫へ訪れやすい道幅と道路状況が確保されているか確認しましょう。店舗や別の倉庫との距離が近くても、道路のアクセス状況が悪ければ余計な燃料と時間を浪費しかねません。

一方、飲食店や事務所として倉庫を借りるならば、来客しやすい駅近くといった顧客のことも考えたアクセス環境を検討する必要があります。

駐車場の有無

倉庫の内部が広く使いやすくても、駐車場の有無により荷物の出し入れしやすさに大きく影響します。駐車場が無ければ倉庫へ横付けして搬入出しなければならず、道路使用許可を毎回取得することは余計な手間となりかねません。飲食店や事務所として利用する場合ならば、来客時に備えて必要な駐車場台数が変わります。

そこで、倉庫の内見では利用可能な駐車場の有無だけでなく、確保可能な台数と立地条件まで調べておくことが大切です。倉庫は必ずしも内部だけを内見すれば良いものではなく、駐車場まで含めた荷物や顧客の流れを考えて選ぶ必要があります。

倉庫探しコンシェルジュ

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